月刊薬事 2025年3月号(Vol.67 No.4)

【特集】身体的・精神的課題にどう向き合う? がん治療のマルチプロブレム

¥2,365

【特集】身体的・精神的課題にどう向き合う? がん治療のマルチプロブレム

 

◆企画:藤田 行代志(群馬県立がんセンター薬剤部)

がん治療中の患者は、抗がん薬による副作用のみならず、栄養障害、併存疾患、不眠など、さまざまな身体的・精神的な問題が生じています。これらに対応するには、薬物治療だけでなく、幅広い患者ケアの知識が必要となります。
本特集では、最新ガイドラインに基づく治療・ケアの考え方、身体的管理、精神的サポート、そして治療継続を支えるための実践的なポイントを紹介します。

発行日
2025年3月
判型
A4変型判
ページ数
180頁
商品コード
93633
目次

【特集】身体的・精神的課題にどう向き合う? がん治療のマルチプロブレム

企画:藤田 行代志(群馬県立がんセンター薬剤部)

■特集にあたって

■Update!――最新ガイドラインをチェック!
 ●抗がん薬誘発性の悪心・嘔吐の管理――ガイドラインの注目すべき点と最新の知見から
 ●骨髄抑制へのアプローチ
 ●若年がん患者の妊孕性温存に対する考え方
 ●血管外漏出への対処法と予防策

■がん治療中の身体的管理と副作用対策
 ●がん治療中の栄養管理とサポート
 ●がん患者の凝固障害(がん関連血栓症)
 ●がん治療中の血糖コントロール
 ●アピアランスケアの基礎と薬剤師の役割
 ●治療による免疫抑制と感染予防
 ●がん治療中の便秘・下痢のマネジメント
 ●化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN)の管理
 ●抗がん薬による心毒性の評価と管理
 ●皮膚障害の予防と対策――EGFR阻害薬による皮膚障害,手足症候群,手足皮膚反応

■がん治療の継続サポート
 ●抗がん薬と併存疾患(呼吸器疾患)のリスクマネジメント
 ●抗がん薬とその他の薬剤の薬物相互作用――評価と管理のポイント
 ●がん治療中の心のケア
 ●がん患者の睡眠障害の管理
 ●患者教育と意思決定支援――薬剤師の役割とコミュニケーション
 ●副作用管理で看護師とどのように連携していくのか
 ●がん治療の日米の違い,米国薬剤師の実態(実際の業務),薬学教育,薬剤師の役割(日米それぞれのよいところ)

【連載】
●ルーティン処方 DO処方 異常なし? それってあたり前? *新連載
腎障害患者へのNSAIDsはダメ! でも,透析患者ならOK? それってあたり前?

●のんびりDI談話室[3]
“薬を育てる”していますか?

●ガイドラインではわからない患者・家族の大切なもののための 緩和ケア薬の使い方[6]
患者の持ち物で効果的な服薬指導──服薬指導スマホ録画法

●領域別薬剤師ケースカンファレンス from KYOTO[17]
脳神経領域 パーキンソン病の症状増悪に対して次の治療薬を考える

●誰でもデキる臨床研究 リアルワールドデータで学会発表,論文執筆[11]
データの取り扱い方,解釈の仕方(多変量解析)

●5のStepで使いこなす薬物動態学[3]
腎障害時にアピキサバンの血中濃度はどう変化する?
前編 薬物動態情報の収集・特徴づけ・決定因子の評価

●振り返れば国試[21]
胃がん患者に対する服薬指導のポイントは?

●添付文書からRMP,審査報告書まで 新薬ななめ読み[53]
ケサンラⓇ点滴静注液 350mg〔ドナネマブ(遺伝子組換え)〕

●ジャーナルクラブの広場

その他
●今月の読者プレゼント
●News Lab.
●学会&研修会カレンダー
●次号予告・編集部より

次号予告

【特集】術前から術後までくまなくフォロー 周術期の薬のトリセツ
 
企画:畑 啓昭(国立病院機構京都医療センター 外科科長/感染制御副部長)

■総論
 ●外科医が伝えたい薬剤師に介入してほしいこと

■術前にどう介入する? 術前外来と予防的抗菌薬
 ●術前外来は,いつ・どうやって進める?
 ●術前の予防的抗菌薬

■術中対応をスムーズに! オペ室の薬品管理の勘所
 ●ハイリスク薬の管理
 ●麻薬の管理
 ●オペ室のチャートのみかた(輸液量,バイタル変動など)
 ●消毒薬の選び方、使い方

■術直後に気をつけたい よくある急性合併症
 ●血圧低下・血圧上昇
 ●術後の悪心・嘔吐(PONV)
 ●術後疼痛
 ●発熱
 ●感染症
 ●虚血性心疾患,心不全
 ●脳血管疾患
 ●急性腎障害
 ●術後の不眠・せん妄
 ●静脈血栓塞栓症
 ●排便異常(便秘,下痢)
 ●胃・十二指腸潰瘍

■長期的な術後フォローのポイントは? よくある晩期合併症
 ●リンパ浮腫
 ●胃切除後障害
 ●短腸症候群