調剤と情報 2024年2月号(Vol.30 No.2)

【特集】薬局のための 外国人患者応対のポイントとコツ

¥1,870

 特集 薬局のための 外国人患者応対のポイントとコツ

企画:俵木 登美子(一般社団法人 くすりの適正使用協議会)
 
令和3年度「医療機関における外国人患者の受け入れに関わる実態調査」(厚生労働省)によると、約半数の医療機関が外国人患者の受け入れを経験しており、今後、さらなる訪日外国人や外国人労働者の増加が予想され、薬局における外国人応対は他人事ではありません。また、翻訳アプリの活用やアドホック通訳の活用なども考え得るコミュニケーション方法ではあるものの、その限界やリスクを薬剤師としてしっかり理解しておく必要があります。
 
本特集では、外国人患者応対をテーマに、どのようにコミュニケーションを取るべきか、各ツールの限界やリスクをどのように理解すべきかなど、薬局薬剤師が知っておくべきポイントとそのコツについて解説します。

 

編著
日本薬剤師会/監修 じほう/編
発行日
2024年2月
判型
A4変型判
ページ数
116頁
商品コード
94389
目次

●特集 薬局のための 外国人患者応対のポイントとコツ


企画:俵木 登美子(一般社団法人 くすりの適正使用協議会)


◆外国人患者の現状と薬剤師の対応実態

 下村 文恵

◆外国人患者との英語コミュニケーション

 淵 聡美,川村 尚史

◆[コラム]外国語ができなくても対応できるツール開発の経緯

 廣瀬 明香

◆外国人患者とのコミュニケーションツール

 入野 真規子

◆翻訳ツールの限界と外国人患者対応のコツ

 池浦 恵

◆日本に住む外国人患者対応は英語よりも「やさしい日本語」

 武田 裕子

 

今月の話題/日本薬剤師会 

処方・調剤・保険請求のQ&A/日本薬剤師会

 

連載

構造式から読み解く くすりのプロファイル

 ピボキシル基による低カルニチン血症

 黒木 央,角野 ふち

●聞いてみよう 薬剤師の知りたいこと

 薬局での臨床判断 薬剤師に必要な診断のスキル

 林 寛之

●症状別! 迷子にならない OTCセルフケアマップ

風邪に対する漢方薬の選び方─初期編

北山 雅大

●薬局目線で解説! グラムスキー先生の感染症・抗菌薬マネジメント講座

 耐性菌を増やさないための抗菌薬適正使用の知識――高齢者施設での抗菌薬適正使用

 瀧藤 重道

 ●薬剤師が“がん”になって経験した3つのストーリー

 気がついた患者に寄り添うためのヒント

 野村 洋介,たけのこ

●研究ジャングル探検隊 研究から探る薬局・薬剤師の現在と未来

 保険薬局における外国人患者への外国語での服薬指導による服薬アドヒアランスの向上──中国人患者のケース

 吉川 香花,磯部 紀子,木場谷 範子

●今月のヒヤリ・ハッと・ホッとした話

 澤田 康文 

●ほうりつのおとしあな 法律違反事例から学ぶ おじさん薬剤師の憂鬱

 零売の根拠が説明できず患者さんに怒られてしまいました

 赤羽根 秀宜,たけのこ

●あつまれ薬局1年生 本当は僕が新人のときに知りたかった薬局スキル

 腎機能が悪そう……まず何をすればいい? ~いざ処方最適化! 帯状疱疹編~

 鈴木 邦彦

●新薬くろ~ずあっぷ

 アポハイド®ローション20%

 谷藤 亜希子

●まぜるな危険? 知って得するシロップ・ドライシロップの配合変化

 アンピシリンドライシロップ,他

 細谷 順

 

薬局取材

予測力・問題解決力で在宅患者を支える

鈴木 邦彦(つなぐ薬局柏)

 

Book Review

これからはじめる 非がん患者の緩和ケア 第2版

薬剤の母乳移行性情報とその評価 授乳婦と薬 第2版

薬局経営の羅新盤 脱“調剤薬局”時代の航海術

 

News & Topics 

日本薬剤師研修センターだより

次号予告

●特集 服薬指導に+α CKD患者へ寄り添う生活指導


■CKDの定義と重症度分類


■CKDステージの進行に応じて注意が必要な薬剤


■明日からできる生活指導
・嗜好品(喫煙,飲酒など)

・水分制限

・食事療法

・口腔ケア

・睡眠管理

・便秘

・ワクチン

・OTC医薬品とサプリメント

■腎代替療法患者へのケア

慢性腎臓病(CKD)の患者数は年々増加傾向にあり、高齢化によりさらに患者数が増えていくと予想され、新たな「国民病」とも呼ばれますが、早期発見と適切な治療により、患者の生命予後やQOLは大きく改善されます。特に薬剤師は、腎機能に影響を及ぼす薬物や副作用のモニタリングだけでなく、食事療法や腎代替療法におけるケア、検査値のモニタリングなど、患者の生活に寄り添ったサポートをしていくことが重要です。そのなかでも、患者の生活に薬剤師が積極的に介入していくことが患者のQOLを維持するうえで非常に大切であると考えます。

また、「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」が刊行されたことは新たな知見を得るきっかけになると思います。


本特集では、CKDに関する基礎知識をはじめ、服薬指導時にできる生活指導や患者サポートをまとめており、薬剤に関する知識のみでなく、生活面も含めて包括的に患者サポートへ繋げられる内容となっています。