調剤と情報 2024年1月号(Vol.30 No.1)

【特集】説得力満点の服薬指導に!製剤学で疑問を“粉砕”

¥1,870

 特集 説得力満点の服薬指導に!製剤学で疑問を“粉砕”
 
企画:山本 佳久(帝京平成大学 薬学部)
 
日々の調剤業務において、薬剤の使い方に関する患者からの素朴な質問を受けてもエビデンスがないために解答できないということはないでしょうか。こういった問題に直面するとき、薬剤師にとって大きな武器となるのが、薬学部でしか学ぶことのできない製剤学や物理薬剤学です。
 
本特集では、臨床現場でよく相談される素朴な事例を製剤学、物理薬剤学の視点から手軽に理解できることを目的として掘り下げ、患者の疑問に対する解決の糸口とすることをめざして考えていきます。
編著
日本薬剤師会/監修 じほう/編
発行日
2024年1月
判型
A4変型判
ページ数
144頁
商品コード
94388
目次

●特集 説得力満点の服薬指導に!製剤学で疑問を“粉砕”

 企画:山本 佳久(帝京平成大学 薬学部)

 

◆内服薬編

・抗菌薬の散剤には、なぜジュースと混ぜてはいけないものがあるの?

 安 武夫

・服薬補助ゼリーはどのような薬にも使用できる?

 島﨑 学

・粉砕調剤はできるが半錠調剤ができない錠剤

 百 賢二、和田 紀子、太田 晃、三井 奈緒

・噛み砕かなくてもよいチュアブル錠があるって本当?

 深水 啓朗

・そもそもシロップ剤って混ぜてしまってもいいの?

 山本 佳久


◆内服薬編:一包化後、変色した薬は服用しても大丈夫?

・光による変色

 山下 修司

・湿度による変色

 樋口 渓一郎、吉田 直樹、奥田 真弘


◆外用剤編:点眼剤

・未開封・開封後の点眼剤はどれくらいの期間使用できるの?

 秋山 滋男

・コンタクトレンズを装着したままで点眼できる点眼剤は?

 秋山 滋男

・複数の点眼剤を使用する場合の注意点は?

 秋山 滋男

・冷蔵庫で保管する点眼薬は常温で持ち歩いてもよいのか?

 秋山 滋男


◆外用剤編:軟膏・クリーム剤(皮膚外用剤)

・軟膏やクリーム剤を混合する際の注意点は?

 山本 佳久

・保湿剤はお風呂からあがったらすぐに塗らないと効果が出にくいの?

 島﨑 学


◆外用剤編:坐剤

・坐剤に使われている基剤とその注意点は?

 山本 佳久

・坐剤を分割するときの注意点は?

 山本 佳久

・一度融けた坐剤は、固まれば使っていいの?

 山本 佳久

 

◆外用剤編:吸入薬・点鼻薬

・吸入薬の使用を開始する患者に対して服薬指導を行う際の注意点

 百 賢二、三井 奈緒、和田 紀子、太田 晃

・点鼻液剤を使用する前によく振る理由とは?

 深水 啓朗

 

今月の話題/日本薬剤師会 

処方・調剤・保険請求のQ&A/日本薬剤師会

 

連載

構造式から読み解く くすりのプロファイル

 キレート形成

 黒木 央、角野 ふち

●症状別! 迷子にならない OTCセルフケアマップ

 咳に対する市販薬の選び方

 北山 雅大

●聞いてみよう 薬剤師の知りたいこと

 ブルーゾーンに学ぶ薬局の新しい役割

 荒川 雅志

●薬局目線で解説! グラムスキー先生の感染症・抗菌薬マネジメント講座

 耐性菌を増やさないための抗菌薬適正使用の知識――Clostridioides difficile 感染症

 瀧藤 重道

●ほうりつのおとしあな 法律違反事例から学ぶ おじさん薬剤師の憂鬱

 処方箋医薬品を販売したら行政処分を受けてしまいました

 赤羽根 秀宜、たけのこ

●あつまれ薬局1年生 本当は僕が新人のときに知りたかった薬局スキル

 やる気が出ません! モチベーションってどう上げたらいいですか?

 鈴木 邦彦 

●新薬くろ~ずあっぷ

 クレセンバⓇカプセル

 冨田 隆志

●今月のヒヤリ・ハッと・ホッとした話

 澤田 康文

●まぜるな危険? 知って得するシロップ・ドライシロップの配合変化

 オセルタミビルリン酸塩ドライシロップ

 細谷 順

 

Report

第33回日本医療薬学会年会

第51回日本救急医学会・学術大会

 

Book Review

調剤と服薬指導がわかる 小児科これだけ

 

News & Topics 

日本薬剤師研修センターだより

次号予告

●特集 薬局のための外国人応対のポイントとコツ

 

■外国人患者の現状と薬剤師の対応実態

■外国人患者との英語コミュニケーション

■外国人患者とのコミュニケーションツール

■通訳・翻訳ツールの限界と外国人患者対応のコツ

■医療×「やさしい日本語」

 

令和 3年度「医療機関における外国人患者の受け入れに関わる実態調査」(厚生労働省)によると、約半数の医療機関が外国人患者の受け入れを経験しており、今後、さらなる訪日外国人や外国人労働者の増加が予想され、薬局における外国人応対は他人事ではありません。また、翻訳アプリの活用やアドホック通訳の活用なども考え得るコミュニケーション方法ではあるものの、その限界やリスクを薬剤師としてしっかり理解しておく必要があります。