調剤と情報 2023年9月号(Vol.29 No.12)

【特集】SDMは対人業務を目指す薬剤師の福音になるか Shared Decision Making

¥1,870

●特集 SDMは対人業務を目指す薬剤師の福音になるか Shared Decision Making
 
SDM(Shared Decision Making:共有意思決定)は治療選択肢が増える高齢社会の医療において、ますます有用になることは間違いありません。しかし、わが国におけるSDMに対する認識や実践は、まだまだこれからであるのと同時に、薬局薬剤師にとってSDMに取り組むことがチャンスであることに気づいている人は少ないのが現状です。したがって、現場で求められるスキルとしてSDMの概念をしっかりと理解しておくことが最も重要といえます。
本特集では、薬局薬剤師とSDMをテーマに基礎知識から疾患やコミュニケーションスキルまで、SDMの概念を詳細に解説します。
編著
日本薬剤師会/監修 じほう/編
発行日
2023年9月
判型
A4変型判
ページ数
132頁
商品コード
94384
目次

●特集 SDMは対人業務を目指す薬剤師の福音になるか Shared Decision Making

 

企画・編集:森 和明(株式会社ユヤマ 学術部)/岡田 浩(和歌山県立医科大学薬学部)

 

◆Shared Decision Making―新たな医療の形と薬剤師への期待

 中山 健夫

◆薬局薬剤師における現状と今後

 森 和明

◆SDMとコンコーダンス

 廣田 憲威

◆論文から読み解く薬剤師とSDM

 鈴木 渉太

◆疾患×SDMを理解する

・精神疾患領域における薬剤とSDMの留意点について―服薬支援の関わりのなかからSDMについて考える

 三浦 彰久

・生活習慣病治療薬×SDM

 廣田 有紀

・がん×SDM─がんと診断されたママたちが期待するSDMのこれから

 井上 文子

・「がんママカフェ×薬剤師との交流会」を通して

 沖﨑 歩

◆コミュニケーションスキル×SDM

・薬剤師がSDMに貢献できるコミュニケーション技法

 平井 みどり

・SHAREアプローチと短時間で始められる薬局発の行動変容

 岡田 浩

 

今月の話題/日本薬剤師会 

処方・調剤・保険請求のQ&A/日本薬剤師会

 

連載

●新連載 構造式から読み解く くすりのプロファイル

 光線過敏症を起こす構造と遮光保存の薬物

 黒木 央、角野 ふち

薬局目線で解説! グラムスキー先生の感染症・抗菌薬マネジメント講座

 耐性菌を増やさないための抗菌薬適正使用の知識―キノロン系

 瀧藤 重道

●新連載 症状別! 迷子にならない OTCセルフケアマップ

 風邪のレッドフラッグサイン

 北山 雅大

●聞いてみよう 薬剤師の知りたいこと

 いまさら聞けない!? 「トランスポーター」

 桂 敏也

あつまれ薬局1年生 本当は僕が新人のときに知りたかった薬局スキル

 早く帰りたそうな患者さんからうまく聞き出せません!

 鈴木 邦彦

●社労士×薬剤師と考える お金と制度のハナシ〈完〉

 「職場のルールブック」、知ってる? ―働きやすい職場を作るための就業規則

 鈴木 哲平、田内 一輝

第16回日本薬局学会学術総会 口頭演題紹介

 外来がん治療患者フォローアップにおける良質な薬薬連携の寄与

 中西 正人、菊池 俊裕、酒井 理恵、丸田 勇樹

●新薬くろ~ずあっぷ

 エパデールEMカプセル2g

 舟越 亮寛、田中 祐乃介

●今月のヒヤリ・ハッと・ホッとした話

 澤田 康文

●まぜるな危険? 知って得するシロップ・ドライシロップの配合変化

 ラコサミドドライシロップ

 細谷 順

 

Book Review

薬剤師のための 死と向き合う患者のこころのケア


News & Topics

日本薬剤師研修センターだより

次号予告

●特集 そのなんで? にお答えします 漢方の疑問解決スペシャル

 

◆新型コロナウイルス感染症に対する漢方薬のエビデンスは?

◆便秘に大建中湯を処方されることがよくありますが、どのような便秘に効果があると考えられますか?

◆気象病(頭痛など)に対して有効な漢方薬はありますか?

◆漢方薬の薬効発現までの期間はどう考えるべきか?副作用が起こる頻度、発現までの期間と気をつけるべき漢方製剤は?

◆腎機能障害・肝機能障害(軽度、重度)の患者に対する漢方薬の考え方はどう考えればよいですか?

◆漢方薬における薬物動態的相互作用の報告はありますか?

◆妊婦、産婦、授乳婦が漢方薬を服用する際の注意点や服薬指導時のポイントはありますか?

◆子どもに処方された漢方薬を飲んでもらうアイディアはありますか?

◆漢方薬を簡易懸濁法で利用するには?

 

漢方に関する疑問には、「薬理的」「薬物動態的」「実務的」などさまざまな疑問があります。しかしながら、これらの疑問に対する明確な回答を集めることは簡単ではなく、また漢方の勉強を進めようとしても答えにたどりつく前に挫けてしまい疑問解決を後回しにしてしまうことも少なくありません。

本特集では、漢方に関する素朴な疑問からニッチな疑問まで、さまざまな疑問を解説。漢方薬に関する患者指導を一歩進める内容です。