一発解決 パニック値(像)と遭遇したときの対処法

¥2,200

●臨床検査技師必携
●AI時代を勝ち抜くための秘策 生理検査全領域をカバー

パニック値(像)とは「生命が危ぶまれるほど危険な状態を示す異常値で、直ちに治療を開始すれば救命しうるが、その診断は臨床的な診断だけでは困難で検査によってのみ可能である」を示すものとされる。心電図や超音波検査をはじめとする生理検査は検査場所を選ぶことなく、診察室や病棟で一般的に行われるようになってきており、採血業務や手術中モニタリングなども臨床検査技師が行う場面が増え、検査中の緊急の処置を要する症例と遭遇する機会も増えてきている。そのため、生理検査を通じて臨床検査技師は情報を収集し、結果の解析と評価を行うとともに、検査時の急変の対応についても学ぶ必要がある。また、チーム医療と他職種連携が進む中で、臨床検査技師が病棟採血業務、訪床による検査説明等を行う時代がきている。以前より、検体検査ではパニック値として、診療側に報告するシステムが定着しているが、生理検査領域では、目前の患者から直接得られた検査所見にもかかわらず、異常所見をパニック値としてまとめられた文書はない。本書は、波形解析系および画像診断系において、直ちに治療が必要とされる生理検査の異常所見のパニック値(像)をまとめており、パニック値(像)と遭遇したときの対処法を実際の波形や画像を多用しながら解説した臨床検査技師必携の書。

 

編著
小宮山 恭弘、脇 英彦/監
生理検査パニック値(像)の運用指針ワーキンググループ/編
発行日
2018年1月
判型
A5判
ページ数
128頁
商品コード
50592
ISBN
9784840750592
カテゴリ
目次

第1章 総論

1.生理検査パニック値(像)の運用指針作成の重要性

2.生理検査パニック値(像)の運用指針作成

3.パニック値(像)の報告体制

4.パニック値(像)報告後の検証

5.システムを用いたパニック値報告

 

第2章 生理検査パニック値(像)の運用指針 波形解析系

1 循環器系パニック値(心電図検査)

1.リスク層別化とその対応

2.各リスク別のパニック値(像)

2 神経生理系パニック値(脳波 神経伝導検査 誘発電位)

1.パニック値の定義

2.神経生理検査の概要とパニック値

3.パニック値とデータの信頼性

4.パニック値対応に関する取り組み

5.臨床検査技師に求められること

 

神経生理検査のパニックバリュー例

1.脳波

2.大脳誘発電位

3.神経伝導検査

4.術中神経モニタリング(Intraoperative monitoring ; IOM)

3 呼吸器系パニック値(呼吸機能検査 スパイロメトリー)

1.リスク層別化とその対応

2.各リスク別のパニック値(患者急変)

 

第3章 生理検査パニック値(像)の運用指針 画像解析系

1 循環器系(心臓超音波検査)

1.大動脈解離

2.急性冠症候群(ACS)

3.肺血栓塞栓症

4.人工弁機能不全(弁座の離開)

5.その他

2 血管系(頸部血管超音波 下肢血管超音波)

1.リスク層別化とその対応

2.各リスク別のパニック値(像)

3 腹部系(上腹部超音波 消化管超音波 泌尿器超音波 婦人科超音波)

1.腹部USパニック像層別化(Grade)の定義

2.Gradeの判定とその取扱い

3.パニック像に該当する疾患とそのGrade一覧

4.パニック像各論