診るロジックと薬の使い方
第1章 総論
1 腎臓病診療の鉄則・心得
2 これだけは押さえたい腎臓の構造と機能(腎生理)
3 これだけは押さえたい腎疾患の症候と検査
4 これだけは押さえたい腎炎のとらえ方
5 これだけは押さえたい透析治療
第2章 症候と疾患編
1 代表的な疾患
A 急性糸球体腎炎
B IgA腎症
C ネフローゼ症候群
D 急速進行性糸球体腎炎
E 糖尿病性腎症
F 腎硬化症
G 多発性嚢胞腎
2 急性腎障害(AKI)
3 慢性腎臓病(CKD)
4 末期腎不全(透析導入)
5 電解質・酸塩基平衡異常
A ナトリウム異常
B カリウム異常
C カルシウム異常
D マグネシウム異常
E 酸塩基平衡異常
6 COVID-19関連腎疾患
第3章 薬剤編
1 腎炎に対する治療薬
A ステロイド
B 免疫抑制薬
C 抗血小板薬・抗凝固薬
2 保存期腎不全に対する治療薬
A 降圧薬
B 利尿薬
C 糖尿病治療薬
D 脂質異常症治療薬
E 球形吸着炭
F アシドーシス治療薬
3 末期腎不全・透析期に用いる治療薬
A 高カリウム血症治療薬
B 高リン血症治療薬
C 腎性貧血治療薬
D 活性型ビタミンD製剤
E カルシウム感知受容体刺激薬
F 透析中に用いる抗凝固薬
第4章 薬剤と腎臓編
1 薬剤性腎障害
2 注意すべき主な薬剤
慢性腎臓病(chronic kidney disease)の概念が提唱され早20年となり、腎臓を専門としない専門医の先生方や研修医の方々にも日常診療において腎機能に対する意識が広まってきた。2018年に「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン」が日本腎臓学会から出版され、今年はその改訂版も上梓された。その間、各種の腎疾患に関する診療ガイドラインが改訂・出版され、広く腎臓病診療の標準化が進んできている。
一方で、わが国のCKD患者は約1,300万人程度と推定され、高齢化によりさらに増加していると考えられている。CKDが進行し、透析導入が必要となる患者も増加しており、2021年末の慢性透析患者数は35万人に迫る。医学的のみならず社会的にも、CKDの重症化予防と新規透析導入患者の減少に向けた取り組みはわが国の重要な政策課題となっている。その課題解決のためには、CKD診療の大部分を担っている非専門医の先生方の協力が重要であり、そのために本書は最新の教科書的な内容を含みつつ、ガイドラインよりも具体的かつ実務的にお役に立てるように企画したつもりである。また、これから腎臓病の患者さんを診療する研修医の先生たちにとってもベッドサイドですぐに使えるような内容を盛り込んでいる。
本書では、まず総論の第1章で腎臓病診療の全体を俯瞰しており、次いで第2章においてCKDの代表的疾患や症候について紹介している。ここでは腎代替療法についても述べている。そして後半の第3章や第4章では、CKD患者などへの薬物療法のポイントを、各種疾患に用いる薬剤ごとに具体的に解説し、それら薬物使用の注意点で終えている。
本書が腎臓病診療に関わる若手の医師および非専門医の先生方の知識の整理と実務にお役に立てれば幸いである。
日本医科大学腎臓内科
柏木 哲也
酒井 行直
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