薬剤師のための
臨床検査専門医×薬剤師の視点
序 章 臨床検査値の判読のための基礎知識
第Ⅰ章 はじめからわかる検査項目の基礎知識
第Ⅱ章 症例解析トレーニング
※第Ⅰ章と第Ⅱ章は以下の26項目で構成
1 AST、ALT
2 LDH
3 ALP
4 γ-GT
5 ChE
6 T-Bil
7 BUN、Cre、eGFR
8 UA
9 Alb
10 Na
11 K
12 CK
13 BNP
14 AMY
15 TC、LDL-C、HDL-C
16 TG
17 GLU、HbA1c
18 CRP
19 白血球数、白血球分画
20 赤血球数、ヘモグロビン値、平均赤血球容積
21 PLT
22 PT、PT-INR
23 APTT
24 尿蛋白
25 尿潜血
26 尿糖
付 録 薬剤師が知っておきたいその他の検査
血液や尿の検査データは問診、身体診察、画像診断などとともに患者のもつ病態を理解するための必須情報である。従来の医療においては患者の病気の状態(病態)を読み解き、その情報を患者に還元することは専ら医師の仕事であった。このためかつて薬剤師を含む医療従事者は患者の病態にはあまり関与せずに医療に参画していた。しかし今日の医療においては、すべての医療従事者が「チーム医療」という考えのもと患者の病態を知る必要性が高まり、薬剤師は患者のさまざまな病態を理解したうえでの服薬指導や副作用監視などが求められている。
診療情報のうち検査データは、臨床薬剤師にとって、患者の病態を理解するための最も身近な情報であり、病院薬剤師は電子カルテの検査データを、保険薬局薬剤師は院外処方箋に記載されている臨床検査値や患者が持参したさまざまな検査データを利用して患者の病態を理解することとなる。
日常臨床で利用可能な臨床検査項目数は概ね1,000種類であるが、医師はこれらを選択して検査し、患者の病態を把握している。これらの検査のうち、患者に負担をかけず異常所見を見落とさないように組まれた検査を「基本的検査」という。この「基本的検査」は病態を把握する検査という位置付けにもなる。多くの患者の経過観察に汎用されているので患者が持参する臨床データの多くは「基本的検査」ということになる。数値で表された臨床検査値は、その数値を判読(意味づけすること)し、その奥にある病態を理解して初めて意味をもつ。
本書「薬剤師のための基礎からの検査値の読み方」は臨床薬剤師が、患者が持参してくる「基本的検査」の値を判読して、患者の病態を理解することを目的に執筆された学習書である。2018年の初版発刊以降、多くの読者を得ることができ、このたび第2版を上梓することができた。改訂にあたっては、「COLUMN」や「知っておきたい知識」の充実などを行い、「基本的検査」の判読からの病態理解を初版以上により学びやすい内容とした。さらに付録として、「基本的検査」ではないが薬剤師にとって知っておいたほうがよい検査を加筆した。
本書で学習した臨床検査の知識を十二分に発揮し、臨床において検査値を活用できる薬剤師として活躍されることを願っている。
2023年5月吉日
上硲 俊法
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